【葡萄舎(ぶどうや)】 [ランチ]
グローバル化
日本のオフィス街で外国人の姿を見かけることが多くなった。
ここ神田も、一応例外ではない。
IT大国インドから来たエンジニアの人も多いそうだ。
そんなエンジニアの同僚を連れて行ったら喜ばれたという話を友だちから聞いたという私の同僚から教えてもらったカレーのお店をご紹介したい。
つまり、インド人エンジニアの彼は私とは何の関係もない。
「葡萄舎(ぶどうや)」は、古びた雑居ビルの5階にある。
エレベーターは狭く、定員は4名だ。動くたんびに「ブーッ」と警告のような音を出すので、故障か定員オーバーかと(自分一人しか乗っていなくても)ドキドキしてしまう。
無事に5階に着き、入店。すだれにピンナップのように今日のメニューが掲げられている。
常時5~6種類のカレーがあり、ここから食べたいものを選ぶのだが、2種類選べるダブル、3種類選べるトリプルもある。すべてサラダつきだ。
「ベジタブルカレー」の看板が出ているとおり、野菜のカレーが中心である。
せっかくなので野菜をたくさん摂りたいな。
そう考え、「ナス・トマトカリー」と「オクラ・トマトカリー」のダブル(750円)をオーダーした。
二種類のカレーとご飯が三色旗のように美しく盛られている。
左がオクラ、右がナスだ。真ん中の奥に載っているのは干し葡萄である。
オクラのカレーは、オクラのネバネバが存分に感じられる。
カレーを食べてこの食感に出会えるなんて、不思議な気持ちだ。
何と何と何、とはわからないが、いくつもの香辛料で複合的に味を出しているのだろう。
丁寧につくられたとわかる、味とコクの深いカレーだ。
意外だが、あまり辛くはない。
ナスのカレーは色が赤い。
赤い油が見えるので、強烈に辛いのかと一瞬ひるんだが、そんなことはなかった。
むしろオクラのカレーよりマイルドなくらいだ。
オクラのカレーとは少し違う味だが、やはり(たぶん)いろいろな香辛料が滋味を醸している。
「どっちもなまらうまい・・・」
・・・食べ進むと、必ずしも「ナス」のほうが「オクラ」よりマイルドというわけでもないことがわかってきた。
確かにどちらのカレーも、イメージしたほど辛くない。
瞬間的な刺激はあまりないのだ。やさしい味わいというか、薬膳のような感じすらする。
ただ、じわじわと、辛さというか、ホットさというのだろうか、それが効いてきて、
いつの間にか芯から熱くなってくる。
付け合わせの干し葡萄は葡萄の甘酸っぱさが生きていて、おいしい。
へんに甘くはないので、とても食べやすいのだ。もっとたくさん載っていてもいいくらいだ。
レタス、きゅうり、ポテトサラダからなるサラダも、ドレッシングの酸味が効いている。
さっぱりしていて、カレーのお供にちょうどいい。
ほとんど余談だが、お冷やも旨かった。なにか透明感のある清らかな感じがした。
ヘルシーな滋養を得て、エレベーターのブザーにわかっているのに思わず驚き、ビルを出て会社に戻る。さあ、午後の仕事だ。
今日の一言
「スパイスはピリッと効かせるだけじゃない」
じわりと効いてくるときだってある・・・。
紹介するお店も徐々に増えてきたが、私が今つかっているのが
地図上でお店を一覧できるもの。とても重宝している・・・気になる方はこちら
本日のお店
店名 葡萄舎(ぶどうや)
住所 千代田区鍛冶町1-3-10
TEL 03-3254-0637
地図はこちら営業時間
火曜日~金曜日
11:30~13:30
17:00~23:00
月曜日・土曜日
17:00~23:00
定休日:日曜日・祝日座席 25人くらい。詰めればもう少し入る?
客層 サラリーマン、OL主なメニュー
ランチメニュー
シングル 700円
ダブル 750円
トリプル 850円
ライス大盛りはプラス50円
カレーは5~6種類から選ぶ。ナス、オクラ、カリフラワー、キャベツなどの季節の野菜のほか、豆、チキン、小海老など。
夜のメニュー
内容は日により異なる。以下はある日のメニュー
カンパチの刺身 840円
タコぶつ 630円
にこごり 525円
鯖の冷燻 735円
イワシのごま漬 525円
〆鯖 735円
ワラビのおひたし 630円
マカロニサラダ 630円
ポテトサラダ 630円
厚揚焼 630円
赤カブ 630円
塩えんどう豆 420円
冷奴 420円
チラガー(豚頭皮) 735円
ニラの玉子焼 735円
ベーコンオムレツ 735円
ゴーヤの玉子炒め 945円
焼おにぎり(2個)420円
ドリンク
ヱビスビール 600円
ギネスドラフトサージャー(ビール) 600円
赤ワイン ボトル2300円・グラス500円
白ワイン ボトル2300円・グラス500円
黒糖梅酒 500円
焼酎 ボトル3000~4500円・グラス400円~500円
立山(日本酒) 600円〈こだわりチェック〉
・看板娘はいる? 娘はいません。ランチはご主人の奥様が、夜はお姉様が手伝っていらっしゃいます。
・ランチはドリンク付? 100円でチャイ(ホット・アイス)かコーヒー(ホット)がつきます。
・ランチタイムは禁煙? 禁煙ではありません。
・トイレは快適? 和式が1つ。
・ビールの銘柄は? ヱビスと、ギネスドラフトサージャー。
〈豆情報〉
ランチタイムのだしものは、1970年代にインドや中近東を旅していたご主人がその経験に基づき試行錯誤を重ねてつくりあげたカレーである。
インドなどでは宗教的な背景からカレーといえば具は野菜。ということで、野菜のカレーが主力のラインナップとなっている。
これが近年の健康志向を反映して、評判は上々だ。
ただし業態は、カレー屋ではなく居酒屋である。
25年ほど前に居酒屋として開店した。料理のひとつとしてカレーの提供はあったが、ランチの営業を始めたのは6年ほど前からだ。
年に3~4回、ジャズ音楽などのライブが開催される。
時代も国境も越えたディープな空間に、今夜も常連さんが集う。
サラリーマンの街・神田の、意外な一面を発見できるかもしれない。
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